子供が9カ月でアナフィラシキーショックを起こし、食物アレルギーがあること判明しました。
まだ離乳食の赤ちゃん時期に突然分かった食物アレルギー。
知識ゼロからスタートした、食物アレルギー除去生活。
1歳で初めて負荷試験を体験した話を紹介しています。
子供の食物アレルギー ご飯を何にするかの問題
娘が9ヵ月の頃、パンを食べてアナフィラシキーショックを起こして、卵と小麦とゴマにアレルギーがあることが判明しました。
★9ヵ月で初めてアレルギーがわかった時の記事はこちら
赤ちゃん(0歳)で食物アレルギーになった体験奮闘記
それからは病院通いが始まりました。
アレルギー科はいつも混んでいる?!
その時に受診した病院は、自宅から車で20~30分くらいの場所にある、アレルギー科がある有名な国立病院でした。
その時に初めて食物アレルギーがあることがわかってからは、病院へ毎月一度は必ず行くようになりました。
実は、当時小学生の上の息子も、ハウスダストとダニアレルギーで喘息があったので、すでに数年は通っていたのです。
なので勝手は分かってはいたのですが、食物アレルギーは初めてのことなので戸惑いばかりでした。
二人の子供のために、月に2回は病院へ行くことになってしまったのですが、病院はいつもすごく混んでいて、予約をしていても2時間待ちは当たり前でした。
だいたいいつも8時半には行くのですが、帰れるのはお昼は過ぎていました。
それも予約時間が早い場合なので、予約が11時頃になってしまうと、帰れる時間は夕方4時頃は当たり前でした。
下の娘と上の息子が見てもらっている先生は、それぞれ違う別の先生だったので、しばらくはそれぞれ別の日に行かなければならず大変でした。
ですが、半年経ったくらいからは、息子が見てもらっている同じ先生に受診をしてもらえるようになり、もうこれだけでずいぶん楽になりました。
そして、娘は、9ヵ月でアナフィラキシーショックを発症した時から、毎日、薬を飲むようにと言われました。
処方された「アレジオン」を欠かさず一日3回は服用させるようになりました。
卵と小麦の除去食、いったい何を食べさせたらいいの?
1歳を目の前にして始まった除去食ですが、これが初めてのことなので大変でした。
1歳4か月くらいまではミルクを一日に1~2回(1回量:200ml)与えていました。
そして肝心の食べるものですが、まだ小さかったこともあり、なかなか食べてくれず格闘の日々が始まりました。
娘は小食で、それに好き嫌いがとても多く、お肉は食べないし、緑の野菜はまず食べない。
子供用のアレルギー食の本を買って参考に、いろいろ工夫して作ってみたりもしました。
しかし、そうやって作ったものほど、ほとんど手を付けず食べてくれませんでした。
レパートリーが思い浮かばず、いつも頭を悩ませて途方に暮れる日々でした。
その結果、シンプルが一番食べてくれるとわかり、それからは基本は、おにぎり、味噌汁、納豆に決定。
そして他は、カボチャやジャガイモ、サツマイモを焼いたり煮たり。
食べやすいのでしょうか、食べてくれるイモ類が多くなったんですよね。
基本的に栄養は、納豆とみそ汁で取らせるようにしていました。
外出するときは、昆布か鮭を入れたいたおにぎりを必ず持参していました。
しかし、毎回必ず予定通りにはいかないこともあって、外出の時が一番の悩みでした。
予定より帰宅が遅くなって、お昼になってしまったり、外出時間が長い時や、みんなで出かけて店に入らないといけない時など、思うようにはいかないことがやっぱりありました。
外食のものは、卵も小麦もほとんど入っているし、1歳くらいの子供が食べられるものはほとんど無いのです。
なので、あの頃によく使った店は、ファーストフードでした。
そう、娘に与えていたのはフライドポテトです。
ポテトは食べてくれるしアレルギーもない。
外で安心してあげられる、唯一のものといってもいいくらいの食べものでした。
ただ気になったのは周りの目線でした。
1歳くらいの小さな子供に、フライドポテトを与えてるので、特に年配の方によく見られていたように思います。
気付いていましたし分かっていましたが、私としては娘がお腹空かせているよりはいいと割り切っていたので、気にしていたのは最初だけです。
本当にお芋にはお世話になりました。
焼き芋もよくしました。
あと、お世話になったのは、野菜スティックです。
人参ときゅうりと大根を、作った味噌タレに付けてバリバリとよく食べていました。
ですので、今でも娘は大好きで人参は味噌!と言ってよく食べています(笑)
そして、マヨネーズの代わりに「マヨドレ」は我が家の必需品でしたし、乳製品は食べられたので、チーズは欠かさず冷蔵庫に入っていました。
なにかあったらチーズをかければ、ほうれん草などの野菜は比較的食べてくれてました。
こうやってなんとなく毎日を乗り切っていました。
食物アレルギー検査 2回目の結果は?

アレルギーがわかってからの数年間はずっと、検査は半年に一度は行っていましたが、2回目の検査はちょうど1歳の頃に行いました。
初めての検査は9ヵ月だったので3か月後ですね。
1歳での検査結果(2回目)

ダニ:2H
卵白:3H
オボムコイド:4H
小麦:2H
ゴマ;3H
★一回目の検査結果は「こちら」
不思議ですね。たった3ヵ月なのに数値が違うんですね。
なぜかゴマが1上がっていました。
そして先生には、娘のアレルギー症状は少ないほうだよと言われました。
9ヵ月でアナフィラシキーになった時、娘の顔と体がパンッパンに腫れて、その後も一週間くらいはずっーと、マシュマロマンのようになっていたので、軽いですって?!そ、そんなぁ…、という気持ちでした。
しかし、アレルギー科の先生なので、当然もっともっと大変な症状の子供をたくさん、ほんとにいっぱい見ているからこそのご意見なんだ、と思いました。
また採血の結果や数字だけでは、実際のアレルギー症状はわからないし、出る症状も自覚症状も違うので、検査結果だけが全てではないとのこと。
そして先生曰く、小麦の場合は1歳半くらいで、アレルギーが治まっていく子供がとても多いのだとも言っていました。
そして娘もその可能性が高いのではないかとのこと。
ですので最初に小麦から食べれるようにしてみようと、負荷試験を進められました。
負荷試験? 初めて聞く言葉で??でした。
負荷試験とは、1時間の間に数回に分けて、アレルギー対象の食品を食べ、その経過を観察することをいいます。
つまり、指定された時間に決められた量を食べて、アレルギー症状が出るか出ないかを実際に確かめるのですね。
じんましんなどの症状が出たら、その時点で負荷試験は即中止になります。
先生に負荷試験の日程を組んでいただいて、娘はうどんで負荷試験に臨むことに決まりました。
1歳半で小麦アレルギーの負荷試験に臨む

最初の負荷試験は、1歳半の頃でした。
負荷試験当日、午後1時から始まるので12時半には受付を済ませて外来のロビーで指示があるまで待機しました。
そしてロビーには、負荷試験に臨む親子が何十人もいて、それぞれが同じように指示があるまで待機していました。
食べるものはそれぞれ違うので、隣の人は卵だったり牛乳だったり、同じように小麦の人もいました。
時間になり先生の説明があり、さっそく始まりました。
ロビーには子供たちを見る先生方が何人もいて、子供が食べ始めると、子供の食べた量と症状の有無を、一人ずつチェックしカルテに記入していました。
娘の場合はうどんでしたが、1回の量は、もうほんとに少しです。
出汁で味を付けたうどんを、指定された量ずつ、それぞれタッパーに入れて何個も持参しました。
正確には忘れてしまいましたが、確か一回量が5センチほどだったと記憶しています。
一回目を食べて数十分間様子を見るのですが、症状が出なかった場合は続けて2回目が始まります。
娘は1回目は症状がなかったので、2回目が始まりました。
が、2回目を食べ始めた頃すぐに、じんましんが顔にプツプツと出てしまいました。
なので負荷試験は即終了。薬アレジオンをすぐ飲みました。
こうなることはある程度は予想していたので、不思議ではありませんでしたね。
2度目の負荷試験
そして数か月後に再度負荷試験を行うことになりました。
今度は前回のことを踏まえて入院で行うことになりました。
基本は1泊2日で行います。
娘の場合は、家が病院の近くということもあり、泊まるかどうかは負荷試験の結果次第で、帰っても良いし、万が一、症状が重くなった場合は、そのまま入院が出来ると言われていました。
遠方から来て負荷試験に臨む方もたくさんいるので、そのような方はそのまま泊まることが多いようでした。
負荷試験に臨む前には、入院の手続きをしてから病室へ向かいました。
負荷試験に臨む子供はそれぞれ指定された部屋で行います。
数部屋あり、どの部屋も4人部屋でした。
娘が入った部屋は、一人が1歳児、他二人は小学生でした。
2回目の負荷試験は1回目と同じく「小麦」、そして「うどん」で行いました。
進める手順は1回目と同じでした。
一回目の時と様子が少し違ったのは、負荷試験が始まってから、咳き込みだしたり、吐いてしまったりする子供が多発していたことです。
他の部屋からいろいろな声や看護師のバタバタする音が聞こえていました。
娘のいる部屋でも、すぐに重めの症状が出た子供がいて、看護師が数人で処置をしていました。
そして娘の2回目の結果は、残念ながら同じように早い段階でじんましんが出てしまったので、すぐに終了してしまいました。
娘はじんましんだけだったので薬を飲んでしばらく様子を見る程度でした。
数時間で症状も改善し元気になったので、泊まらずに帰宅をしました。
負荷試験を終えて
アレルギーのある食品を食べる目的は、少しずつ食べていくことで、アレルギーの耐久性をつけていくことなのだと思います。
しかし、アレルギーの血液検査で陽性になってしまうことは意外と多いらしく、もし陽性なったとしても、食物アレルギーの診断をつけるためには、実際に食べて症状を見てみないと、正確に診断が出来ないことも多いと先生が仰っていました。
ですので、数値が陽性だった時、実際に症状があるのかを見るために行う場合と、娘のように明らかに症状があれば、どの程度よくなっていくかを見ていくために行う場合と、2パターンの負荷試験の目的と要素があるのでしょう。
病院での負荷試験は、医師の指示の元で行うので、食べる量の調整が出来るので、食べさせ過ぎてしまう危険性はありません。
また、アナフィラキシーショックを起こしてしまった時など、万が一に備えてすぐに対応してもらえるので安心感があります。
ただ、何度も何度も行う必要がありますし、手間もかかります。
私は2回の負荷試験に臨みましたが、その後は受けませんでした。
深い理由はありませんが、自宅で少量ずつを、本当に少しずつ与えていくようにしました。
私の場合は、負荷試験で娘が実際に、ここまでは食べても大丈夫、これ以上はダメだ、という量がわかっていたので、家で与えることに踏み切りました。
しかし、それが良かったのかは正直分かりません。
先生が以前「1歳半を過ぎる頃から小麦アレルギーは無くなる子供が多い」と言っていたように、その後、娘の小麦アレルギーは無くなりました。
1歳10か月には小麦の数値が「1」になり、その後3歳を過ぎた頃には「0」になりました。
娘の場合は強いアレルギーではなかったからかもしれませんが、本当に無くなってびっくりしました。
今ではうどんが大好物です。
かき揚げと一緒にもりもり食べています。
私個人の感想は、アレルギー症状があるうちは、どんなに無くなるんだよと聞いていても、なかなか信じられず受止められませんでしたが、時期が来れば無くなるものはあるんだなと、少し気持ちが楽になりました。
卵のアレルギーは小学校に上がる頃には良くなる子が多いよ、とも聞いていたので、きっと卵もいつか無くなるんだと少しは思えるようになりました。
1歳10か月の検査結果
まとめ
1歳や2歳と成長して行くにつれて、食べるものは生活に欠かせないものなので、何を食べさせるかはとても大きい課題です。
娘がきっかけで色々と食べ物について知ることが出来ました。
卵や小麦を使わないお菓子なども年々商品化されていて、購入しやすくなっていますね。
ありがたいことです。
娘は小学校へ上がるまでは色々ありましたが、今は全て食物アレルギーは無くなっています。
しかし基本的にアレルギー体質なので、一年中肌がカサカサして搔きむしってしまい、薬やクリームが欠かせませんし、寒暖差アレルギーでもあるので、すぐに全身に湿疹が出てしまいます。
特に暑さには弱いので、夏はとても気を使います。
虫に刺されると必ず重症化しますしトラブルは日常ですね(^^
きっと同じような方はたくさんいらっしゃるのだと思います。
みんな母は頑張っているのですよね。
個人的な体験談なのでお役には立たないと思いますが、参考になればうれしいです。
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